中性脂肪と喫煙の関係~タバコをやめないとTG値は下がらない?

中性脂肪を減らす

タバコは中性脂肪に対して直接的な関係があると言われており、中性脂肪の増加によるメタボリックシンドロームの割合は喫煙者と非喫煙者では3倍も違うと言われています。

そんな喫煙と中性脂肪との関係を説明していきます。

中性脂肪を減らしたいなら喫煙をやめるべきなのはなぜ?

喫煙するとアディポネクチンと呼ばれる肥満抑制物質の分泌が低下したり、脂肪分解酵素の分泌が低下してしまうため中性脂肪を上げてしまう直接原因となります。

「タバコを吸うと食欲が減退するので痩せる!」と考える人もいます。

確かに体重は増えにくいのですが、タバコの作用によって中性脂肪の分解が抑制されてしまうため体内脂肪はどんどん増えていきます。
そのまま喫煙を続けると「隠れ肥満」と呼ばれる状態になってしまう危険性もあり、中性脂肪を減らすためには禁煙がとても大切になってきます。

喫煙は血管も弱らせる

さらに、喫煙は血管を収縮させ、血液の粘度を高めるため血流が著しく低下します。
そのため、血管の抹消にある細胞に新鮮な酸素や栄養素が行き届かなくなり、この状態を改善するためストレスホルモンが大量に分泌されます。
ストレスホルモンの分泌により交感神経の働きが盛んになり、血圧の上昇や脈拍の増加を招きます。

また、タバコを吸っていると酸素を多く運ぶために骨髄内で赤血球を多く作り出します。
血中の赤血球が増えすぎることを多血症と言います。

血流が低下するため白血球も増え、増えた赤血球と白血球によって更に血液のドロドロが増し、細い毛細血管に血液が行き届かなくなってしまいます。

こういった作用によって糖代謝や脂質代謝への障害が起こり、そこに血液の凝固などが複合することで動脈硬化を進行させます。
動脈硬化性疾患のリスクは、虚血性心疾患(狭心症・心筋梗塞など)や脳梗塞にかかる危険性も招きます。

電子タバコ(VAPE)なら中性脂肪に影響ない?

現在、禁煙グッズとしても人気となっている電子タバコ。
その中でも愛好家が多いのが、最近注目を集めているVAPEという電子タバコです。
VAPEには数多くのフレーバーがあり、自分の好みでブレンドすることも出来るためオリジナル性の高さから愛用者の多い商品です。

現在タバコの代わりに販売されているアイコスなどと似ているため同じようなものだと思われがちですが、VAPEにはタバコ葉が使われていないため有毒物質であるタールやニコチンは含まれていません。
中性脂肪を増やしたり血管を収縮させる成分であるニコチンやタール・一酸化炭素を含んでいない電子タバコであれば、体への悪影響を気にせずに吸うことができます。

※VAPEにもニコチン入りのリキッドはあるのですが、日本では販売を禁止されているため海外から個人輸入する必要があります。日本国内で販売されているVAPEのリキッドはすべてニコチンが入っていないものですので、安心して利用ができます。

あくまでも体に悪影響がないのは電子タバコのみです。
加熱式タバコであるアイコスやグローなどは喫煙と同じ悪影響がありますので、気を付けてくださいね。

禁煙するとともに、アディポネクチンを増やす働きのある食べ物を

体内に蓄積してしまった中性脂肪を減らすためには禁煙が効果的です。

また、アディポネクチンを増やすことのできる食品を積極的に摂取しましょう。
アディポネクチンはタバコを吸っていると抑制されてしまうホルモンですが、様々な素晴らしい効果を発揮します。

アディポネクチンの効果

・血管の修復
破れたり、弱くなってしまった血管を修復する働きがあります。
また、悪玉コレステロールを吸収したマクロファージがくっつかないように流す働きもあるため、動脈硬化の予防に適しています。

・血管の拡張
血管を拡張することで血管自体を柔らかくし、血流を促進します。高血圧の予防に効果的です。

・ガンの予防
ガン細胞の増殖を抑制することができると言われています。

・脂肪の燃焼
肝臓や骨格筋を活性化し、代謝を活発化します。
これによって血管の中の脂肪の量も少なくなり、溜まった余分な脂肪が徐々に減少します。

・インスリンの抵抗性を低下
摂取した血糖を細胞内に早く送り込み、血糖値の低下をサポートします。
そのため、インスリンの過剰分泌を抑え、肥満の予防や膵臓の負担の軽減するといった役目を果たします。

アディポネクチンを増やす食べ物

体内の脂肪細胞によってアディポネクチンは産み出されます。
アディポネクチンを含む食べ物というのはありません。
しかし、アディポネクチンの分泌を促すことのできる食品は多く存在します。

・大豆製品
豆腐や納豆といった大豆製品に含まれるベータコングリシニンという成分によってアディポネクチンの分泌が促進されます。

・食物繊維
小松菜、ピーマン、ブロッコリーといった緑黄色野菜に含まれる食物繊維がアディポネクチンを増やします。

・杜仲茶(トチュウチャ)
中国原産の茶葉を使用しており、ダイエット茶としてテレビに取り上げられ有名になったお茶です。
この杜仲茶にもアディポネクチンを増やす効果があるという研究結果が日本薬学会で発表されました。

・マグネシウム
海藻類に多く含まれるマグネシウムもアディポネクチンの分泌を促進します。

ニコチン酸とは無関係!喫煙しても代謝はよくなりません!

ニコチン酸とはナイアシン(ビタミンB3)に分類される栄養素のこと。
体内で糖質・脂質・タンパク質を代謝してエネルギーを作り出す酵素や、アルコールを分解する酵素の働きを助けるため、中性脂肪の減少にも効果的な成分です。

肉や魚に多く含まれており、タバコに含まれるニコチンとは全く異なる物質です。
ニコチン酸は体内の代謝を向上させる働きがありますが、タバコに含まれるニコチンにはそのような作用はありません。

1文字違いですが、間違わないようにしましょう。

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