どこの家庭にもあって身近な酢に、健康効果があることはよく知られています。
メタボのもとと言われている中性脂肪にはいい影響があるのでしょうか?
中性脂肪と酢の関係についてまとめました。
酢(黒酢・リンゴ酢・ミツカン酢など)に中性脂肪を減らす効果があるのはなぜ?
酢は高い健康作用によって多くの人が取り入れている調味料の一つですが、実は中性脂肪を下げる効果もあります。
酢は穀物から作られる酒を発酵させたもので酸っぱいのが特徴です。
昔から殺菌や防腐の目的として使用されています。
酢に含まれる酢酸は体内でクエン酸へと変換されます。
クエン酸は体内の酸性物質と結合し、エネルギーを作り出す働きをします。
エネルギーを作り出す際に中性脂肪や中性脂肪の原料となる糖質を使用するため、クエン酸を生み出す酢を摂取することで体内のエネルギー生成が活性化し、中性脂肪の燃焼に高い効果を発揮します。
中性脂肪だけでなく、内臓脂肪や皮下脂肪・コレステロールも減らす
酢は内臓脂肪や皮下脂肪の減少効果にも期待ができます。
なぜなら上記のクエン酸によるエネルギー生成の活性化だけでなく、酢に含まれる様々なアミノ酸が皮下脂肪の燃焼を促進するからです。
また、脂肪を分解する酵素リパーゼを活性化してくれるという効果もあります。
この酢によるダイエット効果を存分に生かすためには、運動を一緒に取り入れるのがおすすめです。
ウォーキング・ジョギングといった有酸素運動を行う30分~1時間前に酢を摂取することで運動による脂肪の燃焼効果を高めます。
実際、黒酢サプリメントを作成する会社の人体臨床実験で毎日の黒酢サプリ摂取と1日10分のダンベル運動によるダイエット効果が実証されています。
また、コレステロール値を下げる効果も研究によって明らかにされています。
酢の主成分である酢酸が肝臓がコレステロールを作り出す作用を抑制します。
酢には血液内の悪玉コレステロールを減少させる効果もあるので、動脈硬化や高血圧といった生活習慣病の予防にも効果的です。
酢のメリット
血糖値の上昇を抑える
酢を食事と一緒に摂取すると血糖値の上昇を抑える効果があると研究で明らかになっています。
血糖値が上昇すると血糖値を下げるためにインスリンが分泌されます。
インスリンは上昇してしまった血糖値を下げるという大切な働きがありますが、余ったブドウ糖は中性脂肪に変換し、脂肪細胞に蓄積してしまいます。
血糖値の上昇をゆっくりにすることでインスリンの分泌を抑えられ、体内に中性脂肪が蓄積することを防ぐことができます。
疲労回復
酢は疲労感を与える乳酸の生成を抑える働きがあります。
また、酢酸の働きによってエネルギーの生成が促されるため、内臓機能に不足したエネルギー分の素早い供給が可能となり、高い疲労回復効果に期待ができます。
抗菌作用
酢は昔から食べ物が傷むことを防ぐために料理に使われてきましたが、この効果の信憑性が近年の研究によって明らかになりました。
酢には細菌の繁殖を抑える効果があり、人体に害を及ぼす大腸菌やサルモネラ菌といった菌に対しても有効に作用します。
腸内環境の改善
酢には腸内の悪玉菌を抑える働きがあり、腸内環境を整えてくれます。
腸内環境が整うと便秘の解消や美肌効果、ダイエット効果も得られます。
腸は体内の栄養素を取り入れる大切な器官ですので、腸内の環境を整えることで健康維持にも大きく貢献します。
酢を摂取しすぎると副作用はある?
酢は非常に万能な調味料ではありますが、過剰摂取には注意が必要です。
酢の主成分である酢酸は「酸」ですので、物を溶かす作用があります。
そのため歯のエナメル質を溶かしてしまい、虫歯や知覚過敏の原因となってしまいます。
また胃腸内を刺激して荒らしてしまうので、胃腸の弱い人も飲み過ぎに注意しましょう。
こういったトラブルを避けるために、酢を原液で摂取することはやめましょう。
料理に使ったり、飲み物として水などと割って飲むといった形で摂取することをおすすめします。
また、酢ドリンクを飲んだ後は歯のエナメル質が溶け出すことを防ぐために必ずうがいをするようにしてください。
酢を効率的に摂れる料理やドリンク
中性脂肪を下げるために酢を取り入れるのであれば、1日15mlを目安に摂取するといいでしょう。
体内でアミノ酸に変換されるタンパク質と一緒に酢を摂取すると、脂質の代謝を活発にしてくれます。
したがってタンパク質と一緒に摂取するといいですね。
料理ですと酢とお肉を使った酢豚や、血液をサラサラにしてくれる酢玉ねぎ、便秘の解消効果に期待ができる酢キャベツなどがあります。
酢のものを一品加えると食卓にもバラエティーが出ます。
火を通しても酢の効果は持続しますので、様々な料理に使用することでアレンジを楽しむことができます。
また、酢には黒酢やリンゴ酢といったさまざまな種類があります。
フルーツを使用した酢の場合、フルーティで飲みやすいので水で薄めてドリンクとして飲むのもおすすめです。
酢を使用したサプリメントも多く販売されています。
酢の酸味が苦手という人はサプリメントを利用するといいでしょう。