中性脂肪を減らして数値を下げるには、食生活の改善と並んで運動も必須です。有酸素運動がとても有効的。
その理由と運動のポイントを説明します。
中性脂肪を燃やして減らすには有酸素運動がよいのはなぜ?
有酸素運動は、エネルギーを作り出す際に酸素を必要とする運動のことです。
私たちの体は食事から摂取する糖分と、呼吸の際に取り入れる酸素から体を動かすためのエネルギーを作り出しています。
糖分と酸素が結合することでエネルギーを作り出しているので、酸素をたっぷり体内に取り込むことでより多くの糖分が使われ、エネルギーが消費されます。
有酸素運動を続けることでエネルギーを大量に消費されると体内の糖分が不足し始めます。そうすると糖分の代わりに中性脂肪を分解してエネルギー源にします。
そのため、有酸素運動には中性脂肪を燃やす効果がありダイエットに最適だと言われているのです。
スローなジョギング、速めの散歩やラジオ体操で十分
有酸素運動といっても、キツい運動は必要ありません。
多少運動のできる人であればゆったりとしたペースのジョギング、まったく運動をしていない人であればエスカレーターやエレベーターの使用をやめて階段を使用する、といった運動で十分です。
あまりにも負荷をかけすぎると呼吸が浅くなってしまうため、酸素の供給が低くなってしまいます。
有酸素運動は運動によって酸素を大量に取り込むことで脂肪の燃焼を促進するため、あまりにも激しい運動をして体内の酸素濃度が低くなると脂肪の燃焼率が極端に下がってしまいます。
また、脂肪燃焼に効果のある有酸素運動になっているかどうかは、運動をする本人の体力や運動能力によって異なります。
毎日運動をしているプロのスポーツ選手と、運動を全くしていない人では肺や体にかかる負担も大きく異なり、取り入れられる酸素量も変わってくるからです。
有酸素運動の見極めには「トークテスト」
そこで、自分にとってその運動が中性脂肪を減らす有酸素運動になっているかどうかを見極めるために「トークテスト」を行うのをお勧めします。
トークテストとは、有酸素運動中に呼吸に邪魔をされることなく会話を楽しめるかどうかを基準として運動の負荷の大きさをはかることのできるテストです。
呼吸に邪魔をされて、言葉が途切れてしまうような運動では体に負荷がかかりすぎているといえるでしょう。
その場合、もう少し負荷の少ない運動に切り替えるようにしてください。
週1回1時間より、毎日10分の運動が効果的な理由
有酸素運動は週に1回1時間みっちり取り組むよりも、1日10分でいいので毎日行うことが効果的だと言われています。
メタボリックシンドロームについての研究をしている機関でも、フィットネスクラブで数時間運動をすることと毎日10分の運動を続けることは同じくらいの健康上の便益が得られると発表しています。
有酸素運動は、意識して行う運動だけではなく部屋の掃除や荷物運び、買い物のための自転車や子供と遊ぶ時間などでもよく、そういった活動であってもエネルギーは作られます。
小さい活動であっても毎日積み重ねることで大きな効果をもたらします。普段ダラダラと何もせずに過ごしていて、週に1度だけみっちり運動をするといった生活をしていても高い効果は期待はできません。
エネルギー源が糖分から中性脂肪に切り替わるのは10分ほどの時間が経過してからだと言われていますが、10分経ってすぐに運動をやめたとしても、その切り替えが再び行われるわけではありません。
数分休憩をしてから改めて10分間運動をしたとしても20分の運動として換算され、エネルギー源として脂肪が燃焼されています。
この間の休憩時間に食事を摂ってしまうと体内の糖分量が増えてしまうため、脂肪の燃焼は行われなくなるので注意してくださいね。
普段、運動をしていない人にとって1回1時間の運動は非常につらいものです。辛いと続けることも困難に感じます。
無理のない程度で、1日10分で構わないので毎日継続して行うということが一番大切です。
気軽にできる腕立て伏せや腹筋運動などで筋肉も鍛えよう
中性脂肪の値を下げるため、という大義名分のもとでは有酸素運動が最も効率的なのですが、筋トレも一緒に取り入れることでより高い効果に期待ができます。
筋トレによって筋肉量が増えると基礎代謝が高まり、よりカロリーを消費しやすい体質となります。
そのため、同じ運動を行っても中性脂肪の燃焼効果が高まります。
筋トレを行うと血行が良くなり体も温まった状態になります。この状態で有酸素運動をすることで運動の効果をより早く効率的に実感することができます。
また、中性脂肪を減らすと見た目もスリムになりますし、体重自体も減るのですが痩せているからといって体型が整っているとは言えません。
女性なら、ほどよく筋肉をつけてあげることでバストもピンと張りますし、お尻も引き締まり女性らしいくびれも手に入れることができます。
ダイエットをする人はがりがりに痩せたいのではなく、女性らしいメリハリのある体型を目指している人が多いはずです。
そういった人は特に、体型を整えるための筋肉トレーニングも一緒に取り入れることをおすすめします。